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Posted by ミリタリーブログ at

2018年10月10日

ニュージーランド空軍の次期哨戒機が確定

今年の7月9日にニュージーランド空軍のP-3K2哨戒機の後継機がアメリカのボーイング社のP-8に確定しましたね。去年からP-8にほぼ決定ですよとは言っていましたが………。
イメージCGその1↓



3ヵ月前の出来事で当日には知っていたのですが、仕事した後に家に帰ってくると中々長文を書く気が起きないもので今更ブログで書いています。(笑)

なので、ブログのタイトルをANZACブログから超不定期NZ軍通信に変更しました。当初はオーストラリア軍の記事も書く予定でしたが、そこまで気が回らないので、ニュージーランド軍限定にします。定期的にブログを書いている人は凄いな〜っと尊敬してしまいますね。

では本題に戻りまして、ニュージーランド空軍は当初の予定どおり4機を導入します。お値段は16億ドル(日本円にして約1775億)で、2023年から運用を開始します。お高いですね〜。たぶん、サポート費用なども含めての金額だと思いますが。

あと、それに合わせてドローンなどの小型偵察機の調達なども計画しているみたいです。やはりP-8単機だけの運用だと機能を十分に使いこなせないからかな?

あれ? でもP-8と共同運用するのが前提のMQ-4Cトライトンって簡単に言うと空軍のRQ-4グローバルホークの海軍バージョンだからそんなに小さくないよな……。むしろデカい気が……。(笑)

まー、どうなるかは時の流れに任せましょ。結果は神のみぞ知る……。
イメージCGその2↓


それよりもニュージーランド空軍の輸送機、C-130Hの後継機はどうなるんでしょうね。P-3K2より古い機体なので早く更新しなくちゃいけないハズなのですが、まったくと言っていい程、音沙汰がありません……。大丈夫か? 早くしないとアメリカ軍の古いC-130みたく墜落してしまいますよ‼︎
※前に退役する日に古いC-130が中米あたりで墜落したというニュースを見た気がします……。  


Posted by ヒラシン at 20:40Comments(0)

2017年10月30日

ニュージーランド空軍の次期輸送機

ニュージーランド空軍で使用するC-130輸送機は導入してからの使用年数が50年を過ぎていて、その後継機選定をしていて本来なら今年の夏ぐらいには決まっていたハズなのですが、秋になっても一向に情報が出てきませんね。

むしろ使用年数がC-130ほど経っていないP-3哨戒機の後継機のほうが先に決まってしまう始末。まだ確定ではありませんがP-8になるみたいですね。逆に言えばC-130の後継機選定では相当迷ってるって事なのかな?

って事で後継機の候補と噂されている機種を見比べてみましょう。あと、政府専用機であるボーイング757の後継機も選定しているみたいなので、そちらも一緒に。





C-130の後継機の2大候補とされているのは同じロッキード・マーチン社のC-130の最新型であるJ型と、ブラジルのエンブラエル社のKC-390ですね。2機種の大まかなカタログデータは↓

C-130J-30(長胴型)は
全長 34.36m
全幅 40.41m
全高 11.84m
最大速度 660km/h
最大積載量 20t
最大航続距離 6445km
実用上昇限度 8540m
エンジン AE2100-D3・4910馬力ターボプロップエンジン×4基
機体の値段 130〜160万NZドル

KC-390は
全長 33.43m
全幅 33.94m
全高 11.43m
最大速度 850km/h
最大積載量 27t
最大航続距離 6019km
実用上昇限度 10973m
エンジン V2500-E5・139.4kNターボファンエンジン×2基
機体の値段 116万NZドル

ですね。C-130Jは長胴型である-30型と比べると大きさは両機とも殆ど互角(KC-390は後退翼ゆえ全幅が短い)ですが、最大速度、最大積載量、実用上昇限度ではKC-390が圧倒的に優れていますね。逆にC-130J-30の優れている点は航続距離が420kmほど長い点とエンジンが4発ゆえの長距離飛行時の安全性でしょうか。

機体の値段は既存の機体の改良型であるC-130Jのほうが安いのかなと思ったら、意外や意外、新規開発のKC-390のほうが安いのですね。こうなるとコストパフォーマンス的にはKC-390のほうが圧倒的に優れているのですが、今までのメーカーとの繋がりも考えるとC-130Jも捨てがたいのでしょうね。

政府専用機であるボーイング757の後継機にも似たような事が言えます。前のブログで757の後継機は737のビジネスジェットになるんじゃないかと書いたのですが、ニュージーランド政府としては757の後継機も本格的な輸送機にしたいみたいです。

って事は政府高官の長距離の移動とかはニュージーランド航空のチャーター機でも利用するのかな? まぁ、一部の中小国でもそうしてる所はあるので、その可能性は高いです。





で、757の2大後継機候補はというと、エアバスミリタリーの問題作A400Mと我らが日本の川崎C-2らしいのですが、この2機種のカタログデータを比べてみると、

A400M
全長 45.01m
全幅 42.36m
全高 14.68m
最大速度 780km/h
最大積載量 37t
最大航続距離 8700km
実用上昇限度 11300m
エンジン TP400-D6・11000馬力ターボプロップエンジン×4基
機体の値段 230万NZドル

C-2
全長 43.9m
全幅 44.4m
全高 14.2m
最大速度 917km/h
最大積載量 36t
最大航続距離 9800km
実用上昇限度 12200m
エンジン CF6-80C2K1F・推力22680kgターボファンエンジン×2基
機体の値段 187万NZドル

です。こちらも大きさはほとんど変わらないですね。川崎のC-2のほうが最大積載量が1tほど少ないだけなのに、最大速度、最大航続距離、実用上昇限度で圧倒していますね。おまけに機体の値段まで安い……。もはやコストパフォーマンス的な事を考えるとC-2一択しかないように見えますが、エアバスのブランド力やエンジン4発による長距離飛行時の安全性など侮れない部分もあります。



以前はニュージーランド空軍は同空軍のNH90中型凡庸ヘリコプターが搭載出来るということでアメリカ空軍の大型輸送機・ボーイングC-17(生産終了・在庫なし)を欲しがっていたのですが、C-2と比べると最大速度はC-2のほうが僅かながら優れていて、最大航続距離はC-17のほうが僅かながら優れている感じなのですよね。

機体の規模とエンジンの合計推力から考えると、C-2の最大航続距離と最大速度はたいしたもんだなと思います。C-17はエンジン4発ゆえの燃費の悪さもあるとは思いますが……。ちなみに、このC-17はNZドルだと300万NZドルします。デカいだけあって流石です。※C-17の最大積載量は78tになります。

アメリカ空軍には223機のC-17が配備されているらしいのですが、ニュージーランド空軍は2機欲しがっていたので、その内の2機をリースしたり中古で販売することもあながち不可能ではないと思うので、C-17も757の後継機候補になっている可能性も未だにあるかもしれません。

そういえば、来月から国外運航訓練としてC-2が11月8日から17日まで、ジブチとアラブ首長国連邦に、11月25日から12月1日までニュージーランドを訪れるらしいですね。アラブ首長国連邦ではドバイエアショーにも参加します。

ジブチは自衛隊の海外基地がありますが、C-2の航続距離だとギリギリ届かないので途中で1回給油することになりますが、アラブ首長国連邦がある中東の東側やニュージーランド最大の都市オークランドと首都ウェリントンがある北島には飛行中に何も問題が無く、現地の天候が安定してさえいれば無給油で行ける距離ですね。

ニュージーランドからヨーロッパ(ニュージーランドの反対側はスペイン)へは更に倍の距離か掛かるので、機体のパーツの補充や修理の面ではC-2に分があるかな?

ニュージーランド空軍が次期輸送機に搭載したがってるNH-90ヘリコプターはA400Mには搭載できる事が機体のテストで確認(ただし、プロペラブレードを外した状態で)されているので、もしかしたら来月末のニュージーランドへの渡航で、ニュージーランド政府によりNH-90をC-2に搭載できるかどうかのテストを現地で行うかもしれません。

搭載できたら、「C-2買おーっと。」っとかニュージーランド政府も思ってたりして。(笑) あとは選定基準としてはニュージーランド的に南極でも運用可能か? 基地の格納庫を改造や新設せずに運用可能か? などですかね。※C-130や757を運用する部隊はオークランド郊外の北西部にあるウェヌアパイ空軍基地で運用しています。

ともかく、最新の情報では来年の夏ぐらいまでにはC-130と757の後継者を決めるみたいなので、気長に待とうと思います。ちなみに、個人的にはC-130JとA400Mに決まるのは面白くないので、KC-390とC-2になってもらいたいですね。

ちゃんちゃん。  


Posted by ヒラシン at 21:10Comments(0)

2017年10月10日

ニュージーランド空軍の次期哨戒機

まだ本決まりではないのですが、どうやらニュージーランド空軍のロッキード・マーチンP-3オライオン哨戒機の後継機はボーイングのP-8ポセイドン哨戒機になるらしいですね。今年の5月ぐらいの情報だけど。(笑) ※正式要請は来年発出されるらしいです。



日本の海上自衛隊が使う川崎P-1にならなくてちょっと残念です。でも、2ちゃんねるの哨戒機・輸送機掲示板みたいのを見てると、P-1よりは同じニュージーランド空軍のC-130の後継機の候補とされているC-2のほうが輸出できる可能性が高いみたいですね。

そもそもニュージーランド政府によるとP-1やC-2は、同空軍のP-3やC-130の後継機の候補になっていないし、日本政府や川崎重工とも話し合いをしていないと、航空雑誌かどっかのネットニュースで見た気がします……。

ニュージーランドが導入しようとしてるのはアメリカ海軍やオーストラリア空軍が導入したのと同じA型で、機数は4機で総額14.6億ドルになるみたいです。ニュージーランド空軍で現在運用しているP-3は6機なので、2機減ってしまいますね。

※14.6億ドルの中には電子工学(EO)・赤外線(IR)方式のMX-20HD、AN/AAQ-2(V)1音響装備、AN/APY-10レーダー、ALQ-240機体防御用電子支援装備に加え、運用支援、保守管理、訓練用の機器も含まれるらしいです。で、ニュージーランドに来るのは2020年代初頭の見込みで、2025年までには完全な作戦運用能力を取得したいみたい。

まあ、P-8はメチャ高いので仕方がないと言った感じ。それよりも一緒に運用しなくちゃいけないハズのMQ-4Cトライトンはどうするんだろ? アメリカ海軍やオーストラリア空軍から借りるのかな? もしくは共同運用? インド海軍が導入したI型みたくMADは装備しないみたいだしなー。

詳細は制式採用が決まると思われる来年ぐらいまでに気長に待とうとしますかね〜。  


Posted by ヒラシン at 20:50Comments(0)

2017年08月30日

シンガポール空軍のF-16がニュージーランドで訓練

今日から来月の25日までの約1ヶ月間、シンガポール空軍のF-16Dのブロック52・6機がニュージーランド空軍のオハケア基地で訓練するらしいです。※+訓練用の人員を110名ほど。



ニュージーランド空軍には戦闘機部隊がないので、ニュージーランドの戦闘機好きな人にとっては約1ヶ月も戦闘機部隊が駐留するのは堪んないでしょうな。

あと、シンガポール空軍のF-15SGの部隊もニュージーランドで訓練する計画もあるみたいです。こちらは短期間の駐留なのか、半永久的に駐留するのかは英語が出来ないので分からないです。(笑)

シンガポールは国土が狭いのですが、軍事力は世界の中でもかなり強力な国なので、空軍の訓練などは台湾、アメリカ、オーストラリアなどの基地に駐屯して行っているのですよね〜。

で、その訓練を分担して更にニュージーランドでもやろうかな? ってな感じなのかな。一応、そういう条約もあるみたいですしね。

半永久的に駐留するなら、ニュージーランド空軍に戦闘機部隊が無くなってから約20年ぶりに戦闘機部隊が配備されることになりますね。諸外国の部隊だけど。(笑)  


Posted by ヒラシン at 21:15Comments(0)

2016年08月08日

ニュージーランド空軍がF-35を導入?



ニュージーランド空軍に戦闘機が再び配備されないかな〜っと、定期的にググっているのだが、その中で気になる記事を発見したのでご紹介。スマホの画面をそのまま撮影した写真なので、見づらいかもしれません。



この記事は『F-35 韓国の導入決定で喜ぶのは誰か?』というタイトルで、タイトルどうり検索したり、タイトルの中の複数の単語で検索しても出てきますが、自分が驚いたのはニュージーランドがF-35を導入するかもしれないという事。

この記事にどれだけの信憑性があるか分かりませんが、あのクソ高くなってしまったF-35を導入する可能性があるらしい。 そこで、自分なりにF-35を導入するかもしれない理由を考えてみました。

①隣国のオーストラリアにF-35の整備拠点ができること。これによりF-35を配備しても整備がしやすい。
②30年間運用したときのライフサイクルコストがローコストで有名なサーブ・グリペンより30億円も安くなること。
③今も数ヶ国に採用されているが、更に採用国が増え、生産機数が増えれば量産効果により機体価格の低下の期待ができること。

などかな〜って思っています。30年間運用したときのライフサイクルコストがグリペンよりも安くなるのは「本当か?」ってな感じですけど。ノルウェーはそれが理由でグリペンではなくF-35の導入に踏み切りましたね。

そうやって見てみると、F-35は初期投資は大変ですけど、後は楽ですよーってな感じの機体なのかな?

初期投資がどうしてもキツくて、戦闘機を再導入するなら、やはりグリペンか、従来通りF-16か、中古で余剰となったF/A-18、エンジンが実質ロールスロイス(たぶん)のユーロファイター・タイフーンの導入の可能性はありますかね。
※ニュージーランド航空のジェット旅客機はエンジンがイギリス連邦らしく大体ロールスロイス製なので整備のしやすさ的に。でも民間機は流石に別かな?

アメリカ空軍のT-38タロンの後継の次期ジェット練習機の選定であるT-X計画のコンペ参加機も機体価格の安さ的に採用される可能性はあるでしょうね。米韓が共同開発したKAIの練習機T-50の戦闘攻撃型であるFA-50、メジャーなBAeホークの最新型、斬新な設計のテキストロンのスコーピオンや、ボーイングとグリペンが共同開発するBTX-1などなど。

そして、もしニュージーランド空軍に再配備された戦闘機がF-35になると、初めて日本、オーストラリア、ニュージーランドと同じ戦闘機を導入することになりますね。もしかしたら、上記の記事が記載する国名を間違えている可能性もあるけど。

そうなるとニュージーランドはA-4の後継機としてF-35を導入することになるから、世代の開きが凄いですね。2〜3世代くらいかな? 初飛行に50年、すなわち半世紀くらい離れていますからね。

マレーシアは本当でしょうね。何かの航空雑誌で、マレーシア空軍の稼働率の悪いMig-29の後継機リストにF-35は上がっていなかったので、恐らく同空軍のF/A-18の後継機に当てられると思われます。

そうなると環太平洋地域でF-35を導入する国はアメリカ、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドの7ヶ国になる可能性がある訳か……。



国際合同の軍事演習とかの同一機種戦で、盛り上がりそうだ。  


Posted by ヒラシン at 20:37Comments(0)

2016年08月03日

東京マルイの次の次世代電動ガン(30口径)

東京マルイの次の次世代電動ガンで30口径(7.62mm弾)を使うモデルはLMT社のL129A1(LM308MWS)にならないかな〜と前から思っている。



動力源としてSOPMODバッテリーを収納するクレーンストックが使えるし、SOPMOD M4の設計も流用出来そう。レシーバーを大型化してレイルハンドガードと結合し、更にレイルをハイダー側に延長などなど。



開発費と価格を抑えるために、マガジンはSCAR-Hの物と共通にしたり、ピストルグリップはA2タイプの物を使用、ハイダーはレシーライフルの物と同様にしてアイアンサイトも付けないなどなど。



人気度からだとSR-25 or M110なんだろうけど、もう色んなメーカーからモデルアップされちゃってるからな〜。

そういうことを考えるとアメリカ軍の次に人気がありそうな3強(イギリス軍・ドイツ軍・ロシア軍)の中のイギリス軍に採用されているL129A1は穴場的なような気がします。自分の好きなニュージーランド軍でも採用されてるし。確か、まだ何処のメーカーもモデルアップしていないハズ。

東京マルイさん、頼んまっせー。

そういえば、東京マルイのクレーンストックのブラックと、VLTORのEMODストックのフラットダークアースは長らく再販されてないな……。

何かあるのかな……。  


Posted by ヒラシン at 20:58Comments(0)

2016年08月01日

ニュージーランド空軍、幻のF-16戦闘機

ニュージーランド空軍が2001年に戦闘機部隊を廃止し、A-4攻撃機の後継としてF-16戦闘機を導入しようとした計画を破棄したことは、F-16マニアやマイナーな中小国空軍好きには有名な話ですが、その導入しようとしたF-16はどのような物だったのか、ブログに書いていこうと思います。

ネットで見つけた幻のニュージーランド空軍のF-16の塗装。前任のA-4の最後の塗装と同じくオリーブドラブ一色ですね。イカロス出版の世界名機シリーズのF-16(シリアルナンバーの項)によるとF-16の内の何機かは先にリースされており、その内の1機と思われます。↓



まず、導入しようとしたF-16のタイプはA/B型のブロック15 OCU(オペレーションキャパビリティーアップグレードの略。すなわち作戦能力向上の意味)というタイプで、ブロック15をベースに1987年から改修を開始しC/D型で採用された広視野型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)を装備したことや、中央コンピュータの能力を拡張、新しい兵器としてAIM-120アムラーム空対空ミサイルやAGM-65マーベリック空対地ミサイル、AGM-119ペンギン空対艦を搭載できるようにしたタイプである。

それらの兵器を運用できるようにするために機体の構造を強化し、新しいエンジンであるF-100-PW-220に換装、最大離陸重量も17010kgにまで増加した。その他にもAN/ALE-40 チャフ/フレアディスペンサーとAN/ALQ-131 ECMポッドの搭載や、電波高度計、データ転送ユニット、AN/APX-101 IFFなどの装備も可能にした。C/D型で例えると、ブロック30もしくは32型相当の機体になったものである。

対艦ミサイルであるAGM-119(最大射程40km)を搭載できる点は島国であるニュージーランドにとっては大きな利点かもしれないですね。AGM-65にも艦艇攻撃型(F型)はあるけど、最大射程が25kmと短いんだよなー。できればAGM-84ハープーン(最大射程120km)とか積みたいのだろうけれど、F-16ではC/D型のブロック40/42もしくはブロック50/52しか搭載できないし、F-16でAGM-84を運用することは、あまり実用的じゃないらしい。って何かの本に書いてあった記憶がある。

導入予定だった機数は28機と決まっており、シリアルナンバーも既に決まっていた。28機の内訳は単座のA型が13機に、複座のB型が15機だった。シリアルナンバーは単座のA型はNZ6521〜6533で、複座のB型がNZ6541〜6555である。

ここで不思議なのが28機という中途半端な導入機数で、ニュージーランド空軍が最後に使用していた近代化改修を施した20機のA-4より、やや多い機数であること。複座型であるB型の方が機数が多いことの2点が上げられる。

A-4とF-16を比べたら、機体価格は明らかにF-16の方が高いのに、導入予定だった機数は8機も多いのである。もしかしたら、アメリカから「28機まとめて買ってくれたら安くするよー。」とでも言われたのかな〜?
※この28機は元々、パキスタン空軍への輸出用だったが、核兵器関係でのゴタゴタがあり、輸出禁止になってアメリカ国内で保管されていた物。

機体バリエーションの面から見ても教習用の複座型の方が多いのも気になる。通常は何処の国でも戦闘機部隊は、ガチ戦闘用の単座型の方が多くなるのだが、ニュージーランド空軍が導入予定だった機数は、複座型の方が単座型よりも5機多い。

自分が調べた中では他のF-16導入国で、複座型の方が多いのはシンガポール空軍のみだった。参考はイカロス出版で、石川潤一薯の『世界の空軍』。この本もちょっと古いので、もしかしたら、今では違うのかな? 保管していた機体が、ちょうど複座型の方が多かったってのも要因かもしれない。

いやーしかし、太平洋戦争中にニュージーランド空軍に配備された1番好きなレシプロ戦闘機であるF4Uコルセアが原因で色々調べているうちに、他のニュージーランド軍(陸軍&海軍)やニュージーランド自体が好きになったのに、今では空軍に戦闘機部隊が無いのは悲しいですな〜。特にF-16やF/A-18などの第4世代のジェット戦闘機が好きだし……。



ニュージーランドの政権が1999年から2008年に労働党になってしまった事により、時の首相ヘレン・クラーク(下の写真)の一言によって空軍は戦闘機部隊を廃止することになってしまった。1999年から今でも国民党だったら、戦闘機部隊はあるだろうし、逆に2008年から労働党が政権を握っていたら、2010年ぐらいに戦闘機部隊は無くなるかもしれないけど、配備は完了していたと思う。



そして、ニュージーランドに今でも当時の編成のままの戦闘/高等訓練部隊&軽攻撃/中等訓練部隊(第75&第14飛行隊)があったら、ちょうど軽攻撃/中等訓練部隊に配備されているMB-339CBの後継機選定が始まっているころか。
※F-16は2030年代まで運用すると思います。

そしたら、どんな機種が候補に上がるのかな〜? MB-339と同じイタリアのアエルマッキのM-346か、イギリスのBAeホークの最新型か、アメリカの斬新なテキストロンのスコーピオンか、妄想は膨らむばかりです。※ちなみに第14飛行隊は去年、初等練習機であるT-6CテキサンⅡを配備して復活しました。

もしかしたら、戦闘機部隊を復活させる兆しかもしれない……。  


Posted by ヒラシン at 20:10Comments(0)

2016年07月31日

ニュージーランド空軍の戦闘機・攻撃機・爆撃機(戦後編)

ニュージーランド空軍が第二次世界大戦後に初めて導入した戦闘機はイギリスのデ・ハビランド社のバンパイアで、同空軍でも最初のジェット戦闘機となりました。



双ブームの胴体が特徴的な機体ですね。当時のジェットエンジンの技術では、このような機体設計&エンジン配置の方が出力を効率良く使えるという設計陣の結論になり、奇抜なデザインになったようです。

そのせいかエンジンが一基にもかかわらず、バンパイアと同時期に登場したエンジンが2基のイギリス製の戦闘機、グロスター・ミーティアと最大速度がたいして変わらないです。
※ただし、ミーティアのF.3型との比較の場合。後期型だと、更に100km/hほど差をつけられてしまいます。



ニュージーランド空軍は、そのミーティアも試験的に導入していて、戦闘機型のF.3を1機、練習機型のT.7を2機導入しています。(計3機)

バンパイアはニュージーランドと本国イギリス以外でも世界で30ヶ国(計32ヶ国)に採用され、第二次世界大戦後に輸出されたイギリス製の戦闘機の中でも最も多くの国に導入された機種となりました。ちなみに、ミーティアは17ヶ国で採用されました。

ニュージーランド空軍が導入したバンパイアのタイプは戦闘爆撃機タイプのFB.5と、それのニュージーランド仕様であるFB.52が合わせて47機に、複座の練習機型であるT.11と、それの輸出仕様であるT.55が合わせて11機の計58機が導入されました。

そのバンパイアの後継機としてニュージーランド空軍が導入したのは、同じデ・ハビランド社がバンパイアを元に改良・開発したベノムです。主な改良点は主翼を僅かながら後退翼とし、翼端に燃料タンクを装着させ、エンジンをより高出力の物に換装した点ですね。



そのおかけで最大速度はミーティアの後期型と同程度になりました。ベノムはF-86やMig-15ほど主翼の後退角もキツくなく、最大速度も100km/hほど遅いのですが、高高度での性能はむしろ優っていて、運動性も良かったらしいです。

ニュージーランドはベノムの戦闘爆撃機型であるFB.1を44機導入しました。ニュージーランドを含め、ベノムは7ヶ国で採用されました。バンパイアと比べると輸出国はだいぶ減りましたが、7ヶ国に輸出できたことは、普通に考えれば充分な数字でしょう。

ニュージーランド空軍が導入した唯一のジェット爆撃機は、イギリスの新鋭の航空機製造会社であるイングリッシュ・エレクトリック社のキャンベラ爆撃機ですね。平凡な設計の機体ながら、凡庸性の良さや拡張性の良さもあって、大べストセラーになった機体です。



天下のアメリカ空軍もマーチン社が自国向けに作った改良型・B-57として採用するぐらいです。アメリカは通常型のキャンベラも2機だけ導入していますね。ニュージーランドやアメリカも含み、キャンベラは17ヶ国で採用されました。

ニュージーランド空軍は爆撃機型のB.2、B.8、B.12の各型を20機に、練習機型のT.4、T.13、T.17の各型を11機の計31機を導入しました。1959年から配備を開始し、1970年まで使用しました。

ニュージーランド空軍が1972年からバンパイアの複座型の練習機の後継として採用したのはBAC(ブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーション)のストライクマスターです。この機体は練習機型であるジェット・プロボストの機体構造を強化して、武装できるようにしたタイプです。



なので、中等のジェット練習機として使いながら、いざという時には軽攻撃機として使える、そんな機種になっています。ニュージーランド空軍はニュージーランド仕様型であるMk.88を16機導入しました。1972年から配備を開始し、1992年まで使用しました。

人口が少なく軍の人員があまりいない、もしくは軍事費にお金をかけられない国の空軍は大体、1個飛行隊を戦闘/高等練習部隊とし、もう1個飛行隊を中等訓練/軽攻撃部隊としている国が多いと思います。

こうすれば、どちらかの機種が事故を起こし、事故機の原因究明のために飛行禁止処分にされている間にも、攻撃能力のあるもう1機種を運用出来ますからね。

日本の航空自衛隊は戦闘機を3機種(F-15・F-2・F-4)も運用しているため、中等ジェット練習機であるT-4は攻撃能力を持っていませんですしね。

ストライクマスターは11ヶ国に採用されましたが、採用国を見てみると、あまり経済状況が良い国は少ない様に思います。同年代のジェットCOIN機である、A-37ドラゴンフライやフーガマジステールはエンジンが双発なので、単発のストライクマスターは機体単価も維持費も安く済みそうです。

ニュージーランドが1970年からキャンベラ爆撃機の後継機として導入し、ニュージーランド空軍最後の攻撃機となったのはダグラスA-4スカイホークですね。小型軽量な機体なのに兵器搭載量が多くて一部の国でかなり重宝がられた機種です。※運動性能が良いので、ニュージーランド空軍では戦闘機としても運用しています。なので、戦闘機であるベノムの後継機も兼ねた可能性もあります。



ニュージーランドはまず、単座型・複座型のA-4FおよびTA-4Fのニュージーランド仕様であるA-4Kを10機とTA-4Kを4機の計14機を導入しました。その後、84年に空母メルボルンの所有をやめ、オーストラリア海軍から余剰となっていた単座型のA-4Gを8機と、複座型のTA-4Gを2機の計10機を中古で購入し、合計機数は24機になりました。

1985年には、その24機のうち20機に近代化改修を施し、運用していくKAHU計画に着手し、89年に改修は完了しました。その計画はF-16と同じAPG-66に海上探索モードを付け加えたレーダーを装備し、AGM-65マーベリックやレーザー誘導爆弾などの新しい兵器を装備できるようにしたものです。

ニュージーランド空軍のA-4はその後、空軍の戦闘機部隊を解体させられる2001年までの約30年間使用されました。ニュージーランドを含みA-4は10ヶ国で導入され、ブラジルとアルゼンチンでは今でも現役です。

ブラジルでは2025年まで運用すると言っているので、A-4が初飛行した1954年から数えると、70年以上も飛ぶことになりますね。もちろん、製造された年にもよるので同一の機体が70年以上飛ぶ訳ではないのですが……。

A-4の後継機とされているA-6やA-7が既に退役してしまっているので、これはある意味凄い事実ですね。機体の単価や維持費の安さの良さが、後になってきて出てきた感じなのかな?

ニュージーランドが攻撃能力を持っていて、最後に導入した機体は複座の中等ジェット練習/軽攻撃機であるストライクマスターの後継機として採用したイタリアのアエルマッキMB-339CBです。



MB-339は1991から導入を開始し、A-4と同じく戦闘機部隊が解体される2001年までの約10年間使用されました。ニュージーランドはMB-339の中でも、特に攻撃能力が高いCB型を採用し、18機導入しました。

MB-339CBは最高速度はA-4より200km/hほど遅く、兵器の搭載量も半分ほどですが、AIM-9サイドワインダーやAGM-65マーベリック、クラスター爆弾などを装備でき、元が練習機にしてはかなり強力です。

MB-339は11ヶ国で採用されましたが、同年代のBAeホークやダッソー/ドルニエ・アルファジェットほど洗練された設計ではなく(前の型であるMB-326をベースに作られている)機体単価が低く、維持費が余りかからないのが特徴ですね。改良されてるとはいえ、エンジンも前任のストライクマスターと同じイギリス製のバイパーですし。

こうやって見てみると、ニュージーランド空軍は仲の良い国からコストパフォーマンスに優れ、国情にあっている機種を巧みに選定しているように見えます。

そして現時点では、ニュージーランド空軍が新しく攻撃能力をもった機体を導入しない限り、第二次世界大戦後に攻撃能力を持った機種を導入したのは上記の7機種になりますね。※ただし、対潜哨戒機は除く。  


Posted by ヒラシン at 19:35Comments(0)

2015年12月16日

LMT MARS-L ライフル

先日、ニュージーランド軍で採用された次期主力小銃のLMT CQB16の詳細が発表されましたね。MARS-Lっていう名称らしいです。





LMTのホームページに載っているCQB16との仕様の変更点は、アイアンサイトが着脱・固定式の物ではなく着脱できるフリップアップ式のタイプへの変更、フラッシュハイダーをA2のバードケージタイプからSUREFIREのWARCOMP 556ってタイプに変更、バレルに着剣ラグを装着、マガジンをSTANAGからマグプルの物への変更の4点ですね。

オリーブドラブ色のヤツを採用するとか言ってたのに、結局ベーシックな黒色になるみたいです。隣国のオーストラリアのF88(AUG)といい、F90(EF88)といい、オセアニアの軍隊は着剣するのが好きみたいですね。まるで旧日本軍みたいだ。

光学照準器はAUGのA2を使っていた頃からの名残りでACOG(TA31)を使用。グレネードランチャーは新しくMARS-Lと同じLMT社が製造しているM203-2003というタイプを使用する模様。

そういえばM4のクローンを製造しているメーカーで、5.56mmのリュングマン式、ガスピストン式、6.8mm弾、7.62mm弾を使用するモデルとグレネードランチャーを製造しているメーカーはLMT社だけかな?  


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2015年12月02日

ニュージーランド海軍の現有戦力

今回はニュージーランド海軍の現有戦力についてカキカキしていこうと思います。

ニュージーランド海軍の規模は非常に小さく、まともな艦としては2隻のアンザック級フリゲートしかありません。



テ・カハとテ・マナですね。昔の朝ドラで活躍した某有名姉妹みたいな感じ。確か『ふたりっ子』だったかな? 排水量は3600tほど。武装は127mmの単装の速射砲が1基と、8セルの艦対空シースパローと、3連装の短魚雷発射機が2基に、20mmのバルカンファランクスが1基だったはず。

次に紹介するのはアンザック級フリゲートを補完するオタゴ級哨戒艦です。これまた保有するのは2隻で、艦名はネームシップであるオタゴと首都名から取ったウェリントンの2隻です。



排水量は1900tほどで、武装は25mmのチェーンガンに12.7mmの機銃が2基の計3丁です。1900tながらヘリコプターを1機搭載できます。そして格納庫もあります。

次に大きい警備用の船としてはロトイティ級の哨戒艇を4隻保有していて、艦名はネームシップのロトイティの他、ハウエア、プカキ、タウポです。



ロトイティ級になると排水量は340tになり、一気に小さくなってしまいました。武装も50口径の12.7mm機銃が3丁ほどです。それでも前級のモア級哨戒艇と比べると250tほど排水量が上がっています。ちなみに、ニュージーランド海軍で1番新しい船でもあります。

2番目に新しくて、1番活躍しているのは揚陸艦であるカンタベリーのような気がします。太平洋の島国への災害派遣でも大活躍していますしね。



同型艦はなく、カンタベリーは1隻のみ。排水量は9000tとニュージーランド海軍の船の中では2番目に大きいです。でも、揚陸艦なので、武装は小さいオタゴ級哨戒艦と全く同じです。

いよいよ出てきました。ニュージーランド海軍で最も大きく、アンザック級のフリゲートを海外派遣するのには欠かせない補給艦のエンデバーです‼︎



排水量は12300tで、唯一10000tを超える船でもあります。カンタベリー同様、補給艦もこの1隻のみ。武装もなしです。その代わり、後部甲板にヘリコプターを1機搭載できます。格納庫もあったかな?

最後に紹介するのは水中作業母船のマヌワヌイです。これも同型艦はなく、この1隻のみ。海軍のダイバーをサポートする船なのかな?



排水量は910tほど。写真だと機銃で武装していますが、正確な数と機種は不明。少ないニュージーランド海軍の船の中でも、1番使用用途がわからない船でもあります。

以上がニュージーランド海軍の現有戦力で、全ての艦種であります。数えてみると計11隻。なんて少ないんだ。日本の海上自衛隊は140隻以上を保有しているのに……。12分の1ほどの戦力である。

排他的経済水域も日本の次に多いのにな〜。仮想敵国が近くになくて、隣国のオーストラリアとも2000kmも離れていると、海軍の戦力もこんなに少なくなってしまうのか……。まー人口も少ないしな。

  


Posted by ヒラシン at 18:30Comments(0)